飛行機は地球温暖化への対策はしているの?

みなさんは「地球温暖化」という言葉を聞いたことがありますか?地球温暖化とは、地球を寒さから守っている「温室効果ガス」が増え過ぎて、地球全体が暖かくなってしまう現象です。冬も寒くないからうれしい?いえいえ、この地球温暖化が進むと、害虫が増えたり、海面上昇でたくさんの島が海に沈んでしまったり、洪水や干ばつが増えたり、と世界中で悪いことがたくさん起きます。

 

では、地球温暖化の原因となっている温室効果ガスは、どこで発生しているのでしょうか?答えは、私たち人間の生活。工場の煙や自動車、そして飛行機からも温室効果ガスは排出されています。つまり、人間がこのままの生活を続けていると、地球はどんどん暖かくなってしまいます。地球温暖化をストップするためには、いろいろな工夫をして、ガスの発生を減らす必要があります。

 

もちろん、飛行機や空港でも、いろいろな工夫をしています。

飛行機は、ケロシンという灯油に近い燃料を使ミっていて、このケロシンが燃焼するときに二酸化炭素(CO2)等の温室効果ガスが発生します。そこで「少ない燃料でたくさん飛べる飛行機」を開発して、ガスの発生を減らしています。同じ距離を少ない燃料で飛ぶことができれば、排出される温室効果ガスも少なくなります。最新の飛行機は、20年前の飛行機に比べて、同じ距離を半分の燃料で飛ぶことができます。このような地球に優しい飛行機を増やして、逆に燃料がたくさん必要な古い飛行機はなるべく使わないようにしています。

 

さらに、その飛行機の飛ばし方にも工夫をしています。最先端の技術を使って、飛行機の飛ぶ高さ/速さ/経路を計算し、無駄のない飛ばし方をしています。遠回りやスピードの出しすぎをやめることで、無駄な燃料消費(つまり温室効果ガスの発生)を減らすことができるのです。もちろん、安全な飛行をいちばん大切にしています。

 

工夫をしているのは、みなさんが乗っている飛行機だけではありません。パイロットの訓練では、フライトシミュレータというものを使って、温室効果ガスの発生を減らしています。フライトシミュレータとは、本物の飛行機を飛ばさなくても、操縦の練習ができる訓練装置です。本物の飛行機を使うと、たくさんの燃料が必要ですが、フライトシミュレータなら少しの燃料で、本物と同じ訓練が安全にできるのです。

 

他にも、空港や工場、オフィスの設備にも、地球温暖化をストップするための工夫をしています。飛行機に乗るみなさんだけでなく、地球にも優しい飛行機であり続けたいと思います。