航空灯火・電気技術官

光で空の安全な航行を支えている

空港は、様々な光によっていろどられています。このうち、飛行機が安全に離着陸するために航空灯火と呼ばれている灯光で飛行機の安全運航を支えている人たちがいます。それが、航空灯火・電気技術官(こうくうとうか・でんきぎじゅつかん)です。航空灯火・電気技術官に航空灯火についてお話を聞いてみましょう。

仕事の内容を教えてください。

夜間や天候の悪い場合に灯光により滑走路の輪郭などを示し、飛行機の航行の安全のために利用されているのが航空灯火です。その航空灯火の維持管理や航空機の航行に必要な航空保安無線施設等に電気を送電している電源施設の維持管理を行っています。航空灯火は色や配列により動的な3次元の進入から着陸まで重要な視覚情報が得られるシステムとなっており、日々の点検等を行うことによって、常に良好な状態を確認し、適正な管理を行っているのが私たち航空灯火・電気技術官の仕事です。

航空灯火・電気技術官になったきっかけはなんですか?

空港に友人を迎えに行った際、夜の空港を屋上送迎デッキから眺めていたら、白、緑、青といったちりばめられたような光がとてもきれいで、航空機がその光に向かって着陸している姿を眺めているうちに、航空関係の仕事に就いてみたいなというのがきっかけです。電気の専門学校に通っていたこともあり、技術系の国家公務員採用試験を受け合格し航空局に採用され、現在の仕事をすることになりました。

航空灯火・電気技術官の仕事をするうえで、こころがけていることはなんですか?

何よりも航空機の離着陸が安全に行われるために、航空灯火または電気施設の運用を人的なミスで停止させることがないよう丁寧な確認を行うように心がけています。

どんな時にやりがいや喜びを感じますか?

点検等の作業を行う場合に、予定している作業が運航開始時間前に事故や不具合などなく全て終了し、飛行機が無事に運航を開始したときかな。

逆に一番辛かったことはなんですか?

施設の障害復旧時に自分の判断ミスで復旧作業が手間取ってしまい、作業に携わっている方々に迷惑をかけてしまったこと。

この職につく方法を教えてください。

電気工学の勉強(できれば国家試験である第三種電気主任技術者免状の取得ができるぐらいの勉強。)を行い、国家公務員試験の技術系に合格後、航空局の電気職が在職している官署に採用されること。そこで航空灯火・電気技術業務の実務基礎教育訓練、航空保安大学校にて航空灯火・電気技術管理業務研修を受講し、数年間現場で経験を積めば航空灯火・電気技術官として仕事をすることができます。

最後に小中高生へメッセージをお願いします。

まわりに流されず、自分の意志をしっかり持ち、斬新な発想と実行ができるよう、常日頃から自分に対して訓練を行ってください。それが、自分の進みたい道または自分の人生で、きっと役に立つはずですから。